7月3日。
ゆったり釣りでもしようと思って、お気に入りの開襟シャツに雪駄を合わせて、平塚へ。
山下達郎なんか流しながら。
狙いはキス。でも、釣れたのは草フグ。
釣果としては完全な坊主。でも、全然それでいい。
ほんとうに心に残る釣りの記憶って、魚よりもその “まわり” にある気がする。
家族や仲間との他愛ない会話、沈む夕陽と海の色、潮風がまとわりつく、あの空気感。
ゆるい失敗を笑い合う時間。
そんな “まわり” こそ、何年経っても色褪せない、
メジャーで測れない “釣果” なんだと思う。
もちろん、魚が釣れたときの快感は格別。
でも、釣りって本当はもっと自由で、もっと寛容なものじゃないかと思う。
釣果だけを目的にするんじゃなくて、そのプロセスまるごと楽しめるような釣りをしたいし、そんな体験に寄り添える道具や服を、これからも作っていきたい。
魚を釣ることよりも、魚を釣ることで生まれる思い出。
それこそが、釣り人にとっての本当のニーズなんじゃないか。
その思い出にそっと寄り添うこと。
それが、メーカーとして僕らが提供すべき “価値” だと思う。
坊主だったけど、いい日だった。
帰りに寄った茅ヶ崎のMOKICHIで食べたリゾット、
それと40代後半の釣り人ファッションあるあるは面白かったなぁ。